自転車で地域&人づくり
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「ヨーロッパの壁」

日本に来てから、早いことに6年経ちました。 本来、競技と一線を引くつもりで来日した私ですが、経験してきた母国の自転車競技と、日本で行われている自転車競技にどれだけ差があるものかを実感して、なんだかんだで再び自転車競技に関わることを決意する流れに吸い込まれました。 …

「ギア規制」の背景と根拠について

フランス自転車競技連盟(FFC)が昨日、2022年1月から、U17カテゴリーのギア規制を取り下げることを発表しました。U19の規制はすでに、2019年をもって解放していたので、U15を卒業すると、ギア規制が一切なくなるということになります。日本では、「ギア規制」のルールに対する認識が古かったり、浅かったりしているので、この記事ではギア規制の背景と根拠について述べたいと思います。 ギア規制とは何か?&その現状 …

日本の自転車ロードレース界が、なぜ世界から遠ざかっていくようになったのか

2020年2月に、「時代の変わり目」という記事を公開していました。 そのときは、新型コロナウィルスが蔓延する直前で、国内トップリーグの分裂もまだ誰も思いがけていませんでした。日本の自転車競技界は世界に近づいていくのか、それとも悪い方向に交差してしまうのか、両方の可能性がまだ残っていました。 …

なぜ「FTP」を使わないことをおススメしているのか

この記事にたどり着いた多くのサイクリストの常識を裏返す理論になることは承知の上ですが、あえて結論から申し上げます:自転車ロードレースのトレーニングにおいて、多くのサイクリストに「FTP」の概念から身を引くことをオススメしています。 この結論はあくまでも私個人の意見でしかありませんし、「FTP」のコンセプト自体を否定しているわけではありませんので、ご安心ください。皆さんが今まで身についてきたトレーニングの概念が、間違っているわけではありません。 …

冬期のトレーニングについて

自転車ロードレース選手にとって、冬は特別な時期です。シーズンが終わり、次のシーズンに向けての準備期間とも言われていますが、実は、冬のトレーニングで春から始まるシーズンの実績が決まると言っても過言ではないぐらい、非常に重要な期間です。 活動しているうちに、私が生まれ育ったフランス、そして生活している日本では、冬のトレーニングの認識と、付き合い方が大きく違うことに気が付きました。歴史の流れや競技環境からどのように違うのか、そして日本人選手の強化を進めるためにいくつかの点について認識と習慣を見直すことで大きく改善できると考えられるのかについて述べていきます。 …

オンラインサイクリングの限界

新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、Zwiftはじめ室内でトレーニングできるツールとしてオンラインサイクリングのブームが見られます。それまでも、固定ローラーもスマートトレーナーも普及していましたし、オンラインサイクリング機能アプリも既に存在していましたが、最近は社会交流が見直されている中で、そういったツールを活用した新なビジネスが幅広く展開されています。 自分も、子供の頃から現役まで固定ローラーを日常的に活用していましたし、今でもフランス自転車競技連盟と手を組んでいる大手メーカーの「Saris」と新たな事業展開を準備している最中ですが、最近はオンラインサイクリングの将来性について様々な記事やコメントを目にする機会が多く、サイクルスポーツの将来に対して不安要素も目に浮かんできているので、一歩引いた視点から方向性を考える必要なのではないかと考えています。 …

世界で戦えるプロ選手になりたい高校生へのメッセージ

「ヨーロッパでプロ選手になりたいですが、どうすればいいですか?」と、毎年、何十人の若手選手から問い合わせを頂いています。日本に来てから問い合わせが続いているので、当初アドバイスを提供させていただいた高校生に関しては、今はどういう進路を選んで、実際にどういう結末になったかもはっきり把握できていて、日本国内における選手育成の大失敗を、何もできずに見送っていることになってしまっている自分がいます。 はっきり言わせて頂くと、本当に絶望するほど、高校生の皆さんが同じ悩みを持っていて、同じ選択肢を選んで、同じ失敗を繰り返しています。それを見渡している自分は痛いほど悔しくて、今の原動力の一つになっています。 …

時代の変わり目

日本最高峰の宇都宮ブリッツェンが歴史的なエースである増田選手の東京2020オリンピック出場枠獲得に向けて、クラウドファンディングを実施することを発表しました。UCIポイント獲得を目標に、海外のUCIレースを転戦するための支援を募集しているそうです。 実は先日、ツール・ド・ランカウイでステージ優勝を果たした中根選手の成績を見たフランス人の友達から「これで中根選手の五輪出場は決定だね」という連絡が入りました。「いいえ、日本の五輪出場枠はUCIポイントに基づいたナショナルフェデレーションによる特別ランキングで決定するんだ。むしろ、現状は中根選手の出場はかなり厳しい」と説明しましたら、「中根選手がいくら実力を見せても、コースの相性やコンディショニングは、五輪出場の選定の基準にすらなっていないってこと?」と。そうなんです。日本にとっては、五輪の結果ではなく、それまでのプロセスが全てですから。 …